140字連載に挑戦してみた。

SSなんて140字を重ねていけばいつか完成しますよ、と無責任にペロッと言ってしまったあとで、本当か……?と不安になったので自分でやってみた、という話です。

画像の力を借りるというセコいことをしていますがその上で、ムリですね。

私の書き方だと、最初に全体を作って分割していく方法しかなくて、そうすると500字SSくらいを書く感じになってしまって、それTwitter連載じゃなくない?って……

結論としては、できるかどうかは人によるし、私はできませんでした。できる方法で書いていこう。

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孤独のおわり

横暴な家族から救い出され施設で育った青年は、ある老夫婦の養子になった。愛らしい幼少期を過ぎた者は人気がなく、どんどん「行き遅れる」。長い期間個室で孤独に過ごしてきた青年は、他者を極端に恐れた。彼は常に部屋の隅や暗がりへ隠れ、老夫婦は新しい家族を抱くことすらできなかった。

ある日青年が窓辺に佇んでいると、見知らぬ少年が寄ってきた。青年を母親と思い込んだのか、窓越しに話しかけてきて離れる気配がない。孤児だと気づいた老夫婦は少年に食事を与えた。少年は老夫婦には全く構わず、親と見なした青年から離れようとしない。仕方なく、老夫婦は二人目の養子を迎え入れた。

青年にとって少年は迷惑以外の何者でもなかった。気性も荒く家の中で暴れ回り老夫婦を困らせるし、何よりどこへ逃げても隠れ家までついてくる。少年は老夫婦の存在など気にも止めず、なぜか青年にしか興味を示さない。気の弱い青年は、結局少年が常に傍らにいることを許容するしかなかった。

少年はあっという間に大人になり、つまり青年もすでに青年ではない。生殖能力を持たない男同士、一人で遊ぶことも二人で過ごすこともある。それが彼らの日常となった。老夫婦もそんな日々に慣れ、ただ近ごろ庭によくやってくる野良猫は無視している。2匹でも手を焼いているというのに。

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実家の保護猫と野良猫です。もう10歳近くになるのかな。